
オゼンピック ご利用ガイド
Share
オゼンピック(Ozempic)ご利用ガイド
対象製剤:2.0mg セマグルチド週1回皮下注射薬
※画像はイメージです。画像と実際に処方する医薬品は異なる場合がございます。
目次
-
オゼンピックとは
-
ご使用方法
2.1 注射手順
2.2 保管方法 -
使用時の注意点
3.1 安全な使用と生活上の配慮 -
想定される副作用
4.1 重大な副作用と主な症状 -
ご相談・お問い合わせ
1. オゼンピックとは
オゼンピック(一般名:セマグルチド)は、週に1回投与するGLP-1受容体作動薬で、2型糖尿病の治療や体重管理に用いられます。
正しく使用することで、効果を最大限に引き出し、副作用のリスクを軽減できます。
2. ご使用方法
● 基本的な服用スケジュール
-
週に1回、同じ曜日・時間帯に皮下注射します(食事の有無は問いません)
-
初回は0.25mg/週から始め、段階的に0.5mg → 1.0mgまで増量が可能(医師指示に基づく)
-
投与を忘れた場合は、できるだけ早く注射し、次回は通常通りのスケジュールに戻してください
-
2回分をまとめて投与することは避けてください
-
医師から血液検査の指示がある場合は、必ず従ってください
2.1 注射手順
-
準備:新しいペン使用時は**空打ち(エアショット)**を行い、空気を抜いてください
-
注射部位:
- 腹部・太もも・上腕の外側の皮下脂肪層に注射
- 注射部位は毎回2~3cm以上ずらすことで、皮膚トラブルを防げます -
注射実施:皮膚下に針を挿入し、薬液をゆっくり注入します(血管内への注射は避けてください)
-
注射後:針を抜いた部位を軽く押さえ、揉まないようにしてください
-
後処理:使用済みの針は再利用せず、医療廃棄物として適切に廃棄してください(一般ごみに出さないこと)
2.2 保管方法
-
未使用のペン:冷蔵(2~8℃)で保管。凍結厳禁
-
使用中のペン:冷蔵または室温(25℃以下)で保管し、8週間以内に使い切ってください
-
高温・直射日光を避けて保管してください
3. 使用時の注意点
-
妊娠中、妊活中、授乳中、または産後3ヶ月以内の方は使用を避けてください
-
他の薬を服用している場合は、必ず医師にご相談ください
-
他の医療機関を受診する際は、オゼンピック使用中であることを伝えてください
-
※医薬品をフリマアプリ等で販売・譲渡する行為は、薬機法違反となる可能性があるため、絶対に行わないでください
3.1 安全な使用と生活上の配慮
● 低血糖のリスク
-
オゼンピック使用中は、めまい・ふらつき・冷や汗・動悸などの低血糖症状が出る場合があります
-
糖分(砂糖やジュース)で速やかに対応を。ただし、「アカルボース」等を併用中の方はブドウ糖で対応してください
-
重度の低血糖に備え、家族や周囲の方に使用中であることを共有しておきましょう
● 運転・高所作業時の注意
-
低血糖により判断力が低下する恐れがあるため、運転や危険作業の前は特に注意が必要です
-
事前にブドウ糖等を携帯し、低血糖症状が出たらすぐに対応してください
● 定期的な検査
-
血糖値や尿糖の経過を確認するため、定期的に検査を受けましょう
-
効果が不十分な場合、3~4ヶ月を目安に医師が治療方針を見直すことがあります
● 使用中止後の注意
-
オゼンピックは長時間作用型の薬剤のため、服用をやめても効果がしばらく続きます
-
異常を感じたらすぐに医師・薬剤師に相談してください
4. 想定される副作用
● 重大な副作用と主な症状
症状分類 | 主な自覚症状 |
---|---|
低血糖 | 空腹感、冷や汗、顔面蒼白、疲労感、けいれん、手足の震え、意識低下 |
急性膵炎 | 吐き気、嘔吐、激しい上腹部痛、背部痛、お腹の張り、内出血様のあざ |
胆嚢炎 | 発熱、寒気、右上腹部の痛み、黄疸(白目・皮膚が黄色くなる)、吐き気、嘔吐 |
胆管炎 | 発熱、右上腹部痛、黄疸症状 |
胆汁うっ滞性黄疸 | 皮膚のかゆみ、濃い尿、白目・皮膚の黄変 |
上記の症状に複数当てはまる場合は、直ちに医師・薬剤師にご相談ください。